Flex3勉強会第71回@東京 参加報告

更新日:

http://www.fxug.net/modules/bwiki/index.php?Flex3%CA%D9%B6%AF%B2%F1%C2%E871%B2%F3%A1%F7%C5%EC%B5%FE%BB%B2%B2%C3%BC%F5%C9%D5

日時場所

  • 2009/05/27(水)19:00-21:30 アドビシステムズ社

セッション内容

  1. Adobeからの最新情報
  2. GAE/JとFlex/AIR
  3. PDFポートフォリオとFlex
  4. Flex標準コンポーネント飽きた

RIAに関する最新情報 by Adobe

アドビシステムズ株式会社
マーケティング本部クリエーティブソリューション部
Webグループ
ディベロッパーマーケティングスペシャリスト
轟 啓介様

[お知らせ] Flexのブランド変更

【現状】FLEX3世代

  1. Flexフレームワーク / Flex Builder

【今後】FLEX4世代(以下の2つに分かれます)

  1. Flash Builder + Flash Catalyst
    • ツールのブランドをFlashに統一
  2. Flexフレームワーク
    • FlexブランドはFBとFCの基盤となっているオープンソースのフレームワークに設定

Adobe Flash Platform アーキテクチャ

[お知らせ] Betaリリース

Flash Builder 4 「FB」

  • 2009/06/02(火) @Adobe Labs
  • Flex Builder 3の次期バージョン
  • 正式リリースは2009年度下期

Flash Catalyst 「FC」

  • 2009/06/02(火) @Adobe Labs
  • インタラクションデザイン・ツール
  • 正式リリースは2010年度上期

[お知らせ] Flex/AIR無償ハンズオンセミナー

  • 期間:2009/05~2009/10
  • 主催:アドビシステムズ株式会社 / IT塾/Webシステム開発株式会社
  • 講師:宮田亮氏(アドビ認定インストラクター)
  • 費用:無償
  • コース:2時間で下記対象者別に設定(少人数によるハンズオン方式)
  • 申し込み:http://www.adobe.com/jp/devnet/air/seminars/

[お知らせ] Adobe AIR アプリケーション

Adobe Developer Box

Tour de Flex

Tour de LiveCycle

[お知らせ] 予定されているイベント

FxUG主催ベータ祭り(仮)

  • 2009/06/24(水)
  • ゲートシティーホール(大崎)
  • Flash Builder 4 / Flash Catalyst / Flex 4について

アドビ主催ベータセミナー(仮)

  • 7月第2週
  • ゲートシティーホール(仮)
  • 本社エバンジェリストによるセミナーリスト(スペインなまりの英語)

GAE/JとFlex/AIR

スティルハウス 佐藤一憲

[自己紹介]

  • スティルハウス 佐藤一憲
    • http://www.sth.co.jp/
    • Adobe認定AIRインストラクター(m-school)
    • テクニカルライティング(ペンネーム:吉川和巳)

[事例紹介] ご都合.com

  • ご都合.com
    1. スケジュール共有ツール
    2. 会議・飲み会に
    3. 無償・登録不要
    4. 2009/05/06公開
    5. 6日間で2,000UU
  • ご都合.comの技術
    1. Flexクライアント
    2. Google App Engine for Javaサーバ
      • BlazeDS
      • ビジネスロジックのクラス
      • Entityクラス
    3. 開発期間:5日間
      • 設計・実装・テスト・ドキュメント作成など

[紹介] GAE/J

  • GAE/Jとは
    1. Google App Engine for Java
      • 自分のアプリをGoogleインフラで運用
      • クラウドコンピューティングサービス
    2. GAE/Jのすごいところ
      • 無償で使える
      • BigTableが簡単に使える
      • サーバの構築が不要、デプロイ簡単
  • 無償で使える
無償提供分 有償提供分の単価
ストレージ容量 1GB $0.005/1GBx1日
ネットワーク帯域(上り) 10GB/1日 $0.10/1GB
ネットワーク帯域(下り) 10GB/1日 $0.12/1GB
CPU時間 6.5時間/1日 $0.10/1時間
メール受信件数 2000件/1日 $0.0001/1件
  • BigTableが簡単に使える
    1. BigTableとは
      • Googleを支える巨大分散DB
        1. RDBでなく、key-value型
          • スキーマは事前定義が不要、自由に変更可能
          • テーブル間結合ができない
          • LIKEも使えない
        2. 鬼のようなスケーラビリティと可用性
    2. BigTableがタダで使えると
      • 大規模サービスでも苦労しなさそう
      • Oracle RACも分散キャッシュも不要
  • JDOでBigTable利用
    1. GAE/JのDataStore API
      • JDO API経由でBigTableを使える
    2. GtgCalendarクラス

  • サーバ構築不要、デプロイ簡単
    1. GAE/Jの実行環境
      • Amazon EC2のようなVMではない
      • JBoss/Tomcatのような実行環境
    2. GAE/Jの開発
      • Eclipseプラグインでローカル開発
      • クリック1つでデプロイ
    3. メリットとデメリット
      • サーバ構築不要、LL感覚でデプロイ
      • でも「サンドボックス」の制約あり

[テクニック紹介] GAE/JでBlazeDSを動かす

  • GAE/JのEclipse開発環境
    1. GAE/JのEclipseプラグイン
      • ローカルでGAE/J環境を再現
      • クリック1つでデプロイ可能
  • BlazeDSとGAE/J
    1. GAE/JでもAMF通信したい
      • RemoteObjectはラク
    2. GAE/JにBlazeDSを載せる
      • blazeds.warの中身をWEB-INFに配置
      • でもこのままではエラーが出る
  • BlazeDSを動かすには
    1. Martin氏のブログを見よ!
    2. BlazeDSソースのビルドが必要
      • まずはBlazeDSをビルドする環境を用意
    3. 要点
      • JMX APIの管理機能はオフに
      • AbstractAmfInput.javaを修正
      • BaseHTTPEndpoint.javaを修正
    4. Adobe ADCにも記事掲載の予定
    5. BlazeDSのservices-config.xml
      • system要素に以下を追加
        • <manageable>false</manageable>
      • GAE/Jでは使えないJMXを使わない
    6. AbstractAmfInput.javaを修正
      • 58行目を以下に修正
        • this.in = new DataInputStream( new java.io.BufferedInputStream( in ) );
      • GAE/Jのコンテナは特殊なので、I/Oの振る舞いにクセがある?
    7. BaseHTTPEndpoint.javaを修正
      • 404~418行目をコメントアウト
        • setupFlexClientメソッドにてセッション重複エラーを発生させる部分
      • GAE/Jは特殊なクラスタ環境なので、セッション情報の取り扱いにクセがある?
    8. BlazeDSをビルド
      • JARファイルをWEB-INF/libにコピー
  • Datastore APIのtips
    1. eagar lodingできません
      • BigTableはjoinできない
      • 1:Nの親Entityと子Entityがある場合
        • ループですべての子Entityをロードしてからクライアントに渡す
        • BigTableプログラミングってこんな感じ?

    1. PersistenceManagerはクローズする
      • Entityとpmの「ひも付き」を切ってからクライアントに渡す
        • さもないと例外が
      • Hibernateのセッションクローズと同じ

    1. 主キーは「Key as Encoded String」
      • Datastore APIでの主キー
        • long型:親から子へのナビゲーション不可
        • Key型:ナビゲーション可能
      • BlazeDSでKey型は渡せない
        • 中身がなくなる
      • Key型をString型にエンコードする設定

[現在企画中] BigTableとSmallTable

  • SmallTableとは
    1. BigTableに足りない点
      • リレーショナルモデルが使えない
        • やっぱりjoinしたい、LIKEも欲しい
    2. SmallTableとは
      • リアルタイムDB同期フレームワーク
        • まだ構想中、絵に描いた餅
      • クライアント側SQLiteとBigTableを同期
        • AIR、Ajax、iPhone
      • クライアント側ORMもあるといいな
  • [事例紹介] イマヒマColabolo(http://www.colabolo.com/)
    1. ローカルSQLiteで動作するAIRコラボツール
    2. RailsのDB同期サーバ(差分同期)
    3. Javaのメッセージサーバ(C10K対応)
  • SmallTableのメリット
    1. BigTable + SmallTableのメリット
      • クライアント側ではSQLを使える
        1. AIR/Ajax/iPhoneの違いをORMで吸収
        2. BigTableはデートストアに徹する
      • オフライン対応
        1. ローカルDB紛失時もサーバでバックアップ
      • バックグラウンドでリアルタイム同期
        1. サーバレスポンスを待つ必要なし
        2. WordやExcelの使い勝手+オンラインアプリの即時性

Q&A

  • [Q] GAEでトランザクションは使えますか?
    • [A] APIがあるみたい。でもクラスタなので、分散トランザクションが出来るかは不透明。

pdf de Flex

from DNP 森嶋 ゆかりさん

[紹介] PDFポートフォリオとは

Adobe Acrobat Pro Extended

  • Acrobat9から入った機能
  • いろんなファイルを取り込んで1つのPDFとして配布が可能
  • ナビゲーション部分をFlexで開発可能
  • PDF内で3Dビューア、画像再生が可能

その他発表内容は、以下についてでした。

Q&A

  • [Q] Adobe Acrobat Readerでも閲覧可能なのか
    • [A] Adobe Acrobat Reader 9以降なら可能
  • [Q] AIRのコンポーネントは使えるのか
    • [A] 使えない模様
  • [Q] メニュー以外はFlash?
    • [A] メニュー以外はFlashのページもある、そうでないページもある

[紹介] PDFポートフォリオ テンプレート制作

  • 作成手順概要
    1. テンプレートSWFの作成
      • Flexでテンプレートの実体となるswfファイルを作成
    2. パッケージ化
      • 設定ファイルを作成し、swfや素材をパッケージ化
  • PDFとの連携
    1. An Acrobat plugin
    2. Acrobat API
    3. Acrobat Application Runtime
    4. Acrobat ActionScript API
    5. Your PDF Portfolic Navigator (a SWF file)
  • テンプレートファイル(.nav)ファイルの構成
    1. mimetype
      • navigator.xml
      • swf
      • アセット
      • プロファイル
  • プロジェクト作成
    1. ポイント
      • Flexプロジェクトで作成
      • sdkはFlex3
      • libsにAcrobatのAPI(AcrobatAPI.swc)を追加
      • 新規作成で新規MXMLモジュール
        • ルートはmx:Moduleタグになる
      • acrobat.collection.INavigatorをImplement!
      • width="100%" height="100%"
      • host:INavigatorHost
        • このメソッドは、Moduleがロードされた後すぐcallされる
        • いつ完了するかは不確定
        • シャットダウン時もcallされる
  • UIを作っていく
  • IAttachment
    • ファイルの情報を持っている
  • CommandType
    • 処理コマンド
  • テクニカルTIPS
    1. オリジナルフィールドの追加
  • 注意点
    1. Acrobat Pro, Acrobat Extended
      • 編集モード: Read/Write
      • 通常モード: Read Only
    2. Acrobat Reader
      • Read Only
  • パッケージ化
    1. navigator.xml
    2. mimetype
      • application/vnd.adobe.pdf-navigator
    3. 必要なファイルが揃ったら、ZIPアーカイブを作成
  • デバッグ
    • アラートをあちこちに仕込んで行う必要がある
  • EclipseでFlexの開発をするときは、プラグイン「Ant」を入れるといい
  • PDFポートフォリオのカスタマイズに関する技術情報

Q&A

  • [Q] FlexのAPIはすべて使えるのか
    • [A] だいたい使えるが、挙動がおかしかったり、アラートが上がらなかったりする場合もある
  • [Q] PDFから外へ通信出来るのか
    • [A} 出来ないかもしれない
  • [Q] AcrobatのAPIとFlashのAPIが混在しているが、Flexの内部にPDFを表示したりできるのか
    • [A] 出来るのはPDF内のナビゲーション部分をFlexで記述するぐらい

Flex標準コンポーネント飽きた

大礒琢磨 早稲田大学在学中

3Dの描画方法

  • 3Dオブジェクトが表示されるまで
    1. 座標変換
      • モデル変換
      • ビュー変換
      • 投影変換
    2. テクスチャ
      • 3Dの表面
    3. シェーダ
    4. シャドウ
  • アフィン変換
    1. 平行移動
    2. 回転
    3. スケール
    4. 歪み
  • 行列(Matrix3D)を使う
  • x軸にθだけ回転
    • matrix.appendRotation(rotateX, Vector3D.X_AXIS);
    • matrix.appendTranslation(tx,ty,tz);

  • GPU
    1. ベクトル演算に特化した演算ユニット
    2. GPUのコアは200個ぐらいある
      • 並列に処理をすれば高速処理が可能
  • Zソート
    • FlashPlayerはLibraryを使わないとZソートを自前で実装する必要がある
    • FlashPlayerはaddChildした順に描画処理を行う

[事例紹介] 機械学習 サポートベクターマシン

[事例紹介] 手書き文字認識エンジン Zinnia

http://blog.isocchi.com/2009/01/flexair-zinnia.html

Q&A

  • [Q] GPUをサポートするのか
    • [A] OpenGLをサポートする言語で記述すれば、GPUを制御することが可能
    • [A] Pixel Bender
    • [A] FlashPlayer10での制限:GPUで動かないので思ったより速くない
  • [メモ] GPUを使用するプログラムは、中間ファイルを配布して、実行環境PCでコンパイルしてから実行する
  • [キーワード] GPGPU
  • [Q] 機械学習の標準モジュールはあるか
    • [A] ActionScriptで書かれたモジュールは見たことがない
    • [A] CやJavaやRで実装されているモジュールがある

次回のアナウンス

  • 2009/06/14(日)RIAカンファレンス(仮)
  • 2009/06/24(水)Adobe Flex4/AIRベータ祭り(仮)
  • 2009/06/27(土)RIA勉強会予定(仮)

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