Oracle Open World 2009 3日目に参加してきました。
http://www.oracle.co.jp/openworld/2009/index.html
今回参加したセッションは、下記の通りです。
1 2 |
4月24日(金)11:30~12:20 SS03-132 BEA|Oracleが提供するSOA基盤の圧倒的実力、圧倒的コスト削減効果 4月24日(金)12:50~13:40 SS03-156 SOAプロジェクト日誌 - コスト削減・生産性向上・品質確保の記録 |
- [参考] Oracle Open World 2009 2日目の参加レポートはこちら
Oracle Open World 2009 3日目 参加レポート
日時場所
2009/04/24(金) 09:30-20:00 国際フォーラム@有楽町
11:30~12:20 BEA|Oracleが提供するSOA基盤の圧倒的実力、圧倒的コスト削減効果
1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 |
企業の競争優位性を維持するために、 コスト削減と変化対応力を実現する手法として、 サービス指向アーキテクチャ(SOA)が定着してきています。 SOAを採用した情報システムを検討し、導入するお客様は、 日増しに増えてきています。 SOAの実践を本格的に迎えている今、確実にシステム化を実現し、 投資対効果を最大化させるビジネス・プラットフォームが、 さらに重要視されています。 現状のトレンド・課題を踏まえ、弊社エバンジェリストが Oracle Fusion Middlewareによる 次世代ビジネス・プラットフォームのあり方を、 デモンストレーションと製品戦略を交えご説明します。 日本オラクル株式会社 システム事業統括本部 シニアディレクター 西脇 資哲 |
Oracleが目指す企業情報システムのToBeモデル
- 外部環境の変化に対応する企業情報システム
- ビジネス・プラットフォーム(組織/事業部を超えて、ビジネスアプリケーション群と既存資産をつなぐ)
- ビジネスの変化に対応する情報システム、とずっと私達は言ってきている。
- ところで言い続けて何年経ってますか?7年経っていますよね。
- つまり、7年間何も変わってない?
- 何も変わっていないことはない、実は企業にSOAは浸透してきている。
- 経営陣と情報システムとの間には、まだまだ差がある。
- 問題解決に向けたアプローチの例
- これまでは、増築、改築の繰り返し
- ITに求められる変化対応力とは
- 従来の課題
テーマアップ | 要件整理 | 影響範囲分析 | 仕様策定 | 設計・開発 | テスト | サービスイン |
業務、ITのコミュニケーションギャップ | 影響範囲の分散により、影響度分析に時間がかかる | 影響範囲が広いため、多くの開発工数がかかる |
- テクノロジー/方法論でリードタイム短縮
テーマアップ=> | <=サービスイン |
- 開発リードタイム短縮
- 重複作業の排除
- アーキテクチャの標準化
- 実装方式の標準化
- システムの可視化
- 業務/IT間の円滑な意思疎通
- 機能要件を分類しておくことで、具体的な実装方法をパターン化し、スピーディーな実装を実現する
- オラクルが目指す問題解決に向けたアプローチ
- 他社との優位性が求められる機能を分類する(カテゴリ1~3)
- C1:共通要件
- C2:他社との差別化要件
- C3:部門・地域限定要件
- 会社全体で分類分けを実施することが必要
- 他社との優位性が求められる機能を分類する(カテゴリ1~3)
- プラットフォーム型アプリケーション
柔軟性向上 | ガバナンス徹底 |
開発生産性向上 |
- 「作らない」企業情報システムの追求
- テーマアップあらサービスインまでの開発リードタイムを短縮するポイント
統一プラットフォーム環境 | 管理ツールによる統合管理 |
---|---|
ひな形となるテンプレート | テンプレートの利用 |
作らない開発、完全性の高い統合開発環境 | パッケージの有効利用、組み合わせ開発 |
- 方式別のスピード感の違い
- オラクルの事業戦略 Innovation & Acquisition
- オラクルがお届け出来る価値
- システムに求められる要件
- 業務の可視化とモニタリング
- 全社レベルの最適化へ
- システム固有の違いを吸収する
- 疎結合化
以降の話は、2日目のセッションとスライド・内容共に全く同じだったため、省略
- BPMの実現を目指す製造業のお客様の例
- 本当にお客様がやりたかったこと
- 経営レベルのハイレベルの粒度
- 実装レベルのプロセスまで階層構造
- まとめ
- 投資対効果の最大化と、変化対応力の両立を目指し、SOAを利用した「作らない企業情報システム」を実現
12:50~13:40 SOAプロジェクト日誌 - コスト削減・生産性向上・品質確保の記録
1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 |
Oracle Application Integration Architecture(Oracle AIA)は、 業務に利用できるサービス群や業種別の業務モデル、業務フロー、 検証済みアプリケーションの連携キットなどを提供するフレームワークです。 本セッションでは、SOAプロジェクトの実績豊富なコンサルタントが Oracle AIAを適用したSOA基盤のリファレンス・アーキテクチャについて 説明します。 Oracle AIAを導入することによるメリットや、 各フェーズでのOracle AIAの役割とプロジェクト適用時の注意点など、 SOA基盤開発における“ホンネ”をお聞き逃しなく! 日本オラクル株式会社 コンサルティングサービス統括本部 - アプリケーションコンサルティング本部 - アプリケーションテクノロジーコンサルティング部 アドバンストテクノロジーグループ シニアプリンシパルコンサルタント 田村 智彦 |
SOAとは?
- [Q} SOAに対する期待
- [A] 市場の変化への迅速な対応
- [A] 組織の変化への迅速な対応
- [A] システム観連携
- [A] 社外システムとの連携
- [A] 既存システム資産の有効活用
- [A] 開発期間の短縮
- [A] 開発コストの短縮
- [A] 保守の簡素化
- [Q] SOAで実現出来る結果
- [A] データ統合
- [A] マスター統合
- [A] アプリケーション連携
- [A] レガシー連携
- [A] システム間バッチ連携の自動化
- [A] ワークフロー
- [A] リアルタイム監視
- [A] コンポジット・アプリケーション
- [Q] 様々なカットでSOAは語られる
- [A] 統合・連携
- [A] 柔軟性・可変性
- [A] 再利用性
- [A] 可視化・監視
- [Q] SOAに対する視点の違い
- 直接的目的
- 間接的目的
- 経営者
- ビジネス部門
- IT部門
- SOAに関連するTechnology
- Adapterを経由することであらゆるテクノロジーを仲介することが可能
1 |
SOAに期待されていること、SOAで実現出来ることは多種多様である。 |
1 |
その結果、SOAは様々なカット、キーワードで語られる |
1 |
SOAと向き合うステークホルダー毎に視点が異なる |
1 |
SOAに関連するTechnologyは多種多様である。 |
1 |
SOAは多種多様なTechnologyを対象に、再利用、変更を前提としたテクノロジー、フレームワークである。 |
SOAプロジェクトを成功させる3つのポイント
- Objective、Priorityの明確化
- すべての目的を一度に達成することは困難
- 目的、Goalの優先順位付けが必須
- 長期的、短期的な視点
- 繰り返し、継続、カイゼンが必要(PDCA)
- Architecture-Centric
- 「統合・連携」を可能とするアーキテクチャ
- 「柔軟性・可変性」を保持するアーキテクチャ
- 「再利用」を促進するアーキテクチャ
- アーキテクチャの「可視化」
- アーキテクチャの「標準化、共通化」
- 「繰り返し、継続、改善」出来るアーキテクチャ
- 繰り返し、継続、改善出来るアプローチ、方法論
- 業界標準の方法論(UP,UML,PMI)とOracleの経験値を融合させた「Oracle Unified method」
- OUMの5つの大原則
- Iterative and Incremental 繰り返し&継続改善出来るアプローチ
- Architecture-Centric 長期的&継続的に改善できるアーキテクチャ
- Fit-for-Purpose 目標に併せたもの
- Business Process and Use Case-Driven
- Risk-Focused
- Oracle Unified Method(OUM)とは?
- 業界標準の方法論とOracleに蓄積された経験値を融合
- すべてのOracle Productsをサポート
- 5つの原則に基づくアプローチ
- OUMアプローチの採用メリットについて
- 再利用が促進される
- 継続的、反復的なテストの実施により、プロジェクトステータスの客観的・定量的な評価が早期に可能
- POC、スモール・スタート
1 |
目的、Priorityの明確化 |
Architecture-Centric
1 |
繰り返し、改善できる方法論 |
Oracleが提案するSOAのリファレンス・アーキテクチャ
- SOA標準アーキテクチャ
業務ドメイン:コンポジット/アプリケーション |
---|
プレゼンテーション層 |
プロセス層 |
サービス連携層 |
サービス層 |
ビジネスロジック層 |
データアクセス層 |
データベース層 |
サブシステム |
- Bad use case of SOA Projects...
- プロセス層、サービス連携層を介したアプリケーションにて障害が発生
- 調査した結果、2つのBPELプロセスで実装されており、各プロセスは複数のシステム及びアプリケーションと連携
- 1つのプロセス内でDBアダプタが利用されていることがわかった
- 詳細なログを調査したところ、タイムアウトが発生している模様
- どういった連携パターン、処理方式を採用しているかは、開発担当に聞かないとわからない
- トランザクション制御がどうなっているかもわからない
- Oracleが提案するSOA標準アーキテクチャ
- SOAはXMLにてメッセージを送信するが、そのメッセージの共通オブジェクト(EBO)を中央に定義
- ビジネスデータを標準化、共通化した共通オブジェクトを定義(例:顧客、契約、品目)
- 共通オブジェクトを介したシステム連携を実現することにより、各システムの疎結合を推進
APP1 | サービス連携層 | APP2 |
UI | UI | |
RequestorApp | 共通サービス(EBS) | ProviderApp |
Data | 共通オブジェクト(EBO) | Data |
- 共通サービスと各サービスの間に「連携元/連携先コネクタサービス(ABCS)」を中継
Requestor App | 連携元コネクタサービス | 共通メッセージ | 共通サービス | 共通メッセージ | 連携先コネクタサービス | 連携先アプリケーション |
- SOA標準アーキテクチャの柔軟性・再利用性
- 各Requestorに対する共通サービスが1つ
- 1つの共通サービスを保守
- 変換が必要なRequestorに対してはコネクタサービスにて対応
- ビジネスプロセスとSOA標準アーキテクチャ
Requestor | サービス連携層 | プロセス層 | サービス連携層 | Provider |
共通サービス | ビジネス・プロセス・サービス | 共通サービス | Provider App |
デザイン・パターンの選定と標準化
- 策定したリファレンス・アーキテクチャに基づくデザイン・パターンの選定、標準化が必要
- 選定されたデザインパターンを実装対象となるユースケースとマッピングし、実装アーキテクチャのガバナンス、可視化を図る
- デザインパターンの主な抽出ポイント
- 連携方式(ex.同期/非同期、一方向/双方向)
- 接続方式(ex.SOAP、JMS、MQ)
- 処理パターン(ex.参照、更新)
- 技術要素(ex.BPEL、OSB、ODI)
- アプリケーション・アーキテクチャ
リファレンス・アーキテクチャを実装するOracleのTechnology
- Oracle SOA Technology and AIA
- AIA FPにて提供される共通オブジェクト
- 特定業種向けを含む約70個のオブジェクト
- AIA FPにて提供される共通オブジェクト
SOAによるシステム実装上のKey Topics
- 大量データ向けのSOA標準アーキテクチャ
- 大量なPayloadを伴うシステム連携基盤としてODI(Oracle Data Integrator)の利用を検討
- サービス・コンポーネント化とアクセス・パス
- SOAのアーキテクチャのメリットを享受するためには、サービス連携層を介したサービスの公開が可能となるアプリケーション実装が必要となる(サービス・コンポーネント化)
- サービス・コンポーネントへのアクセス・パスとして、サービス連携層による中継の有無は一つの検討ポイント
- 主に以下のポイントに関するトレードオフを考慮し、検討・決定が必要
- IT戦略(Objective、Priority)
- ・・・
- サービス粒度の検討における主な考慮事項
- 2つの視点
- ビジネス視点、IT視点
- サービス利用者と提供者
- 再利用性、柔軟性、可視化
- トランザクション単位
- グローバル・ローカル
- 補償トランザクション
- 保守性、エラー対応
- 性能、Payload
- 2つの視点
- 上記を踏まえた、サービスの集約と分割を検討(細粒度)
- サービス粒度に関する基本方針
- サービス内でトランザクションは完結する
- サービス粒度とコンポジット・サービス
- コンポジットサービス作成の検討
- 既存サービスの再利用・有効活用
- トランザクション制御の簡素化
- 補償トランザクションの回避
- 性能、キャパシティ、Payload
- コンポジットサービス作成の検討
- サービス粒度とSOA標準アーキテクチャ
- Oracleが提案するSOA標準アーキテクチャでは、サービス(Provider App)に対応する共通オブジェクト、共通メッセージ、共通サービスを定義