『Product Owner Advent Calendar 2015』1日目のお題は、『プロダクトオーナーのアンチパターン』です。
はじめに
アジャイル開発を現場で実施するためには、小さく失敗しながら大きな成功に繋げていくために、現場を常に可視化することが大切です。その中でも、プロダクトオーナーと呼ばれる役割が果たす責任は重要です。
今回は、プロダクトオーナーに必要とされているスキルを再確認した後、プロダクトオーナーを取り巻くアンチパターンについて整理します。
プロダクトオーナーに必要なスキル
プロダクトオーナーには、大きく分けると2つの役割があります。
・主にステークホルダーに対する『外向きの役割』
・主にスクラムチームに対する 『内向きの役割』
2つの役割を図で表現すると、以下のようになります。
図1:プロダクトオーナーが持つ2つの役割
プロダクトオーナーが『外向きの役割』と『内向きの役割』を果たすには、以下のような6つの責任があると言えます。
図2:プロダクトオーナーが果たすべき6つの責任
これらのことを考慮すると、プロダクトオーナーに必要なスキルとは、
大きく以下の4つが挙げられます。
1.ドメインスキル
2.対人スキル
3.意思決定力
4.説明責任力
図3:プロダクトオーナーの特性とスキル
プロダクトオーナーの代表的なアンチパターン
プロダクトオーナーの代表的なアンチパターンとして、まず最初に挙げられるのは、以下の4つになります。
1.責任感がない(プロダクトに感心がない)
2.知ろうとしない(仕組みに関心がない)
3.交渉しない(関係者と話をしない)
4.権限がない(意思決定してはいけない)
プロダクトオーナーを取り巻くアンチパターン
プロダクトオーナーを取り巻くアンチパターンにはさまざまな種類がありますが、特に多くのプロダクトオーナーが陥りがちな観点としては、以下の5つが挙げられます。
図4:プロダクトオーナーを取り巻くアンチパターンの種類
これらの5つの観点について、具体的にどのようなアンチパターンがあるかを、5つの図にして整理したのが、以下となります。
図5:プロダクトオーナーの役割についてのアンチパターン
図6:製品ビジョンについてのアンチパターン
図7:プロダクトバックログについてのアンチパターン
図8:リリース計画についてのアンチパターン
図9:スプリントミーティングについてのアンチパターン
まとめ
今回は、プロダクトオーナーに必要とされているスキルを再確認した後、プロダクトオーナーを取り巻くアンチパターンについて整理しました。
プロダクトオーナーに求められるプロダクトオーナーシップについて、もっと深く知りたい方は、プロダクトオーナーシップをテーマとしたコミュニティが主宰するイベント等に参加すると、座学だけでなくワークショップを通して、よりよい情報や経験を得ることもできます。是非参加を検討してみてください。
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次の『Product Owner Advent Calendar 2015』は、「shin_semiya」さんによる「チームメンバーをプロダクトのほうに興味を集めるチャットのかわいいbotちゃんの話」です。